この事例の依頼主
20代 男性
相談前の状況
Aさんは,交通事故により受傷しましたが,相手方との間で事故態様と過失割合の折り合いがつかず,やむなく訴訟提起をしました。訴訟では,相手方が大幅な過失相殺を主張し,裁判所の和解勧試にも応じなかったため,事故当事者の尋問が実施されることとなりました。
解決への流れ
事故の刑事記録を取得すると,相手方が,捜査機関での取調べでは,民事訴訟における主張とは矛盾する事故態様に関する供述を行っていたことが分かりました。この刑事記録を通常の証拠として事前に提出をすると,相手方に弁解されてしまう可能性があったため,本人尋問で,相手方から矛盾する供述を引き出した上で,弾劾証拠(供述等の信用性を攻撃し低下させる証拠。通常の証拠と異なり事後提出が認められる。)として刑事記録を示し,相手方の供述の矛盾を明らかにすることができました。その結果,尋問後に過失割合についてAさんにとって有利な心証に基づく和解が成立しました。
証拠を通常の証拠としてではなく弾劾証拠として用いることが効果的な場合はそれほど多くないですが,本件では弾劾証拠として用いたことが上手くいった事例であったと思います。