この事例の依頼主
40代 男性
相談前の状況
依頼者様が戸建ての中古物件を購入したところ、同物件には、建築基準法に適合していない箇所(非耐火構造、建ぺい率違反など)が存在することが判明しました。中古物件の売買契約書には、売主の瑕疵担保責任を免責する特約が入っていました。相談者様は、売主に対して、建築基準法に適合させる工事の施工を求めるとともに、損害賠償請求を求めていましたが、売主は、売買契約書における免責特約を理由にして、契約上の責任を負わない旨を主張していました。相談者様は、売主との交渉が進まないことから、今後の対応を含めてご相談にいらっしゃいました。
解決への流れ
本件については、裁判外協議において売主が自身の責任を認めなかったことから、裁判手続に移行させて売主の責任追及を進めました。裁判手続においては、建築確認申請時の資料を精査して、売主自身が建築基準法に適合していないことを知りながら告知していなかったことを示す証拠を提出しました。※売買契約書における瑕疵担保責任の免責特約については、売主が知りながら告知しなかった瑕疵(告知義務違反)について適用されないとする裁判例があります。裁判手続において、裁判官は、建築基準法に適合していない箇所があることを売主が知りながら告知しなかったことから、瑕疵担保責任を免れない旨の心証を開示しました。裁判官の上記心証開示に基づき、売主も自身の瑕疵担保責任を認め、損害賠償責任をほぼ認める内容の勝訴的和解となりました。
建築関係の紛争においては、関連法令が複雑であることに加えて、建築に関する専門的知識も必要となります。紛争の相手方が不動産業者や建築関係の専門家である場合には、一方的に不利な内容で協議を進められることもありますので、早期に建築関係の紛争について経験のある弁護士へ相談することをお勧めします。