この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
依頼者が被相続人の金庫を開けてみたところ,被相続人が複数の借主に対して数千万円単位のお金を貸し付けた旨記載されている借用書が何枚も出てきてしまった。相続人は,借主とは面識がなく,被相続人と借主との関係やお金のやり取り等に関する情報は一切ない状況で,処理に困って御相談にいらっしゃいました。
解決への流れ
1 債務弁済公正証書の作成借用書に記載された借主の住所等を調査し,貸付金の返還を求める通知書を送ったところ,連絡が付き,公証役場にて,債務弁済公正証書を作成し,分割で返済して頂くこととなりました。2 相続税の申告・納税借用書に記載された貸付金債権についても,他の遺産と同様,相続財産がかかる財産に含まれることとなりますので,貸付金額を含めた遺産の評価額が基礎控除額を超える場合には,相続税の申告・納税の際に要注意となります。
被相続人の遺品の中から借用書が出てきた場合には,それ自体が貸付金債権という相続財産の存在を証明する証拠となりますので,大切に保存して下さい。まずは,借主の住所等の情報を調査し,連絡を試みた上で,相手方の対応次第で,公正証書作成,訴訟提起等を選択して頂くこととなります。また,貸付金債権は,相続財産がかかる財産に含まれますので,相続税の申告・納税の際にも申告漏れとならないよう注意が必要です。