この事例の依頼主
50代 男性
相談前の状況
設計監理事務所を経営する50代男性からのご相談でした。個人の方の店舗建住宅の建て替え工事を受注し、工務店を手配して工事を勧めていたところ、その工務店が倒産。建主は、ご相談者の設計監理事務所の管理が杜撰であったとして、契約を解除し、別の設計事務所に再設計を依頼して、その再設計費用をご相談者に請求してきたというものでした。
解決への流れ
契約時に取り交わした図面は一部内部の仕上げ等に記載が不十分な点が見られましたが、設計監理契約に添付するものとしては十分であると思われたため、その旨を建主に通知したところ、訴訟を提起されました。しかし、裁判所ではこちらの主張がほぼ認められ、建主の請求する額よりも非常に低額の解決金で紛争を終わらせることが出来ました。
設計監理契約に問題(瑕疵)があったかどうかは、建築基準法、建築士法をはじめとする各種法令やその他の省令の内容、及び通常どのような内容の契約が締結されることが一般的ななど、様々な要因が考慮されて判断されます。特に、建築瑕疵訴訟では、建築士等の有資格者である専門委員が関与するため、専門委員と裁判官の双方が納得する結論を導くため、書面にも様々な工夫が求められます。本件では、国土交通省の告示の内容からすると、契約に問題が有ると考えられなくもありませんでしたが、設計管理契約の契約の流れや、契約段階において決定できない事項が多々存在することなど、実際の状況について詳しい説明を行うことで、専門委員の深い納得を得られたと考えています。