この事例の依頼主
30代
相談前の状況
会社から退職を迫られた男性の相談を受けて、当職が早期に介入し、会社に退職要請を撤回させたケースをご紹介します。相談に来られたのは、医薬品の卸売会社の営業マンだった男性です。営業所の上司と肌が合わなかったせいか「君は営業に向いていない」「このままだと君も家族も不幸になる」と、3日に一度のペースで、会社の希望退職制度に応じるよう個別の面談を受けさせられていました。男性はすっかり自信を失い動揺していました。しかし男性は、それなりの営業の数字も出していて、上司が言うほど成績が悪いわけではありませんでした。
解決への流れ
悩んだ男性から委任を受けた私は、相談を受けた翌日、取り急ぎ作った文面を本社の人事部にファクスし、後日に備えて、念のために同じ文面を内容証明郵便で送りました。その結果、会社は、希望退職に対する勧誘が強引過ぎたと考えたのか、その時点で退職強要行為はピタリと止まりました。男性の能力不足を口実として、無理やり普通解雇を仕掛けてくる懸念もないわけではありませんでしたが、幸い、杞憂に終わりました。最終的に会社は、男性の上司のメンツも立てようとしたのか、この男性を営業職から別の職種に配置転換するので同意してほしいと言ってきました。男性とその奥さんは、退職しないで済んだことを感謝し、配置転換に応じていきました。
希望退職制度を実施する際、それにかこつけて無理に希望退職を募るという会社は少なくありません。そんなときでも慌てることはありません。どのような場合であっても会社からの退職の申し入れに応じるかどうかは、従業員の自由な意思にゆだねられています。大きな会社であれば、弁護士が介入通知を出せば引き下がることが多いといえます。同じような悩みを抱えている方は、すぐに相談をして対処法を考えるのが良いと考えています。